住宅/ビル/マンションのデザイン建築設計事務所をしている片岡直樹が向学のために名建築を訪ねるシリーズです。
鶴岡アートフォーラムは、山形県鶴岡市の鶴岡公園に立地する市民ギャラリーと交流広場のある美術館です。小沢明先生による設計です。端正なディテールが大変勉強になります。すぐそばには、 曲線を多用した 荘銀タクトがあり、対比が楽しいです。
公共建築賞 BCS賞などを受賞しています。 2006年1月号に新建築で発表されています。
エントランスとエクステンションギャラリーのガラスカーテンウォール外観
グリッドが美しい端正な建物です。
エクステンションギャラリー外観
ギャラリーとエクステンションギャラリーの2つのボリュームがずらして配置されて外部との関連を保ちながら構成されています。ガラスカーテンウォールが3層に分割されていて、一番下の層だけ透明で外部とつながっています。
エクステンションギャラリー外観
床面がフラットで外部と内部が連続しています。
風除室前の庇とエントランスホール側ガラスカーテンウォール
ガラスカーテンウォールの床面の無目枠が見えないようになっていてガラスが床に接しているように見えます。勉強になります。
エクステンションギャラリーのガラスカーテンウォール
屋根のパラペット立ち上がりより、ガラスカーテンウォールが600mmほど外側に張り出しています。
この600mmパラペット面をセットバックさせる効果が大変勉強になります。
外構ブロックとガラスカーテンウォールのディテール外観
外構 床とガラスカーテンウォールの構成が勉強になります。
水盤とフォーラム (交流広場)
水盤がすばらしいです。
水盤とフォーラム (交流広場)
ギャラリー1とエクステンションギャラリーの構成 フォーラムと風除室2 ルーバー庇・水盤の構成が素晴らしいです。
水盤とアトリエの外壁面
水深が結構あります。
水盤とフォーラム(交流広場)
庇ルーバーの構成と柱の細さが素晴らしいです。
ガラスボックスと3連の庇という構成が安藤忠雄先生のフォートワース現代美術館の構成にどこか似ていると感じました。
出目地のコンクリート打ち放しの袖壁と水盤
景色を縁取る袖壁の構成が美しいです。
公園内の樹木に囲まれたフォーラム (交流広場) と水盤
透けるルーバー庇
ガラスカーテンウォール
枠にリブがついています。
エントランス内観
エントランスからエクステンションギャラリーに連続しています。
風除室とエントランス
よく見ますと、ガラスカーテンウォールのマリオンにブレースがところどころあります。
エントランス 階段
階段踊り場からのエントランス
階段
蹴込にルーバーがついています。視線をコントロールするためでしょうか。
階段ディテール
蹴込のルーバーのめずらしいディテール
エレベーターホールの押しボタン
ガラス手すり エスカレーターの昇降路から独立した押しボタンの形式です。勉強になります。
エレベーターホール
ガラス手すりと昇降路の構成がとても美しいです。
ガラス手すりはガラス断面保護の為スチールの極細のフレームが回っています。フレームレスやステンレス コの字枠を付けたディテールをよく見かけますが、スチールのフレームは珍しいと思いました。勉強になります。
ギャラリー1のタイルの切り替わり
ブルーグレーとホワイトのタイルの切り替わりが影のように感じて不自然さがありません。ブルーグレータイルの使い方が勉強になります。
2階からのフォーラム (交流広場) の見おろし
3方向がガラスで水盤まで視線が抜けていき壮観です。
2階からギャラリー2とフォーラム (交流広場)
アルミパンチングメタルの天井ルーバーが迫って見えます。
フォーラム (交流広場) 2階から水盤と鶴岡公園の眺め
1階からの フォーラム (交流広場)
エクステンションギャラリー
インフォパッサージュからエントランスホール
左手の事務室のカウンターがかっこいいです。エントランスホールのなかで透けた階段が受付事務スペースの採光を確保しているように感じました。
アトリエ トラックヤード側外壁面
トラックヤード
裏面ですが、手抜かりのない端正なディテールが素晴らしいです。勉強になります。
下記の情報は2019年12月25日に収集した情報です。
鶴岡アートフォーラム
最新の情報は鶴岡アートフォーラムのホームページをご覧ください。
住所:〒997-0035山形県鶴岡市馬場町13番3号
TEL:0235-29-0260
FAX:0235-22-6051
休館日: 毎週月曜日(月曜が祝祭日の場合は翌日)/年末年始(12月29日~翌年1月3日)
開館時間:9:00~21:30