住宅/ビル/マンションのデザイン建築設計事務所をしている片岡直樹が向学のために名建築を訪ねるシリーズです。
小布施町立図書館 まちとしょテラソは、長野県上高井郡小布施町にある町立図書館です。
設計は、プロポーザルコンペにより、古谷誠章先生+NASCAが選ばれています。
新建築2009年11月号に発表されています。
職員の方の許可を頂いて撮影させて頂きました。
屋根:フッ素樹脂塗装ガルバリウム鋼板t0.4mm粘接着工法一文字葺き ダウム・ワカイ パーフェクトルーフ
下地:高圧木毛セメント板t20mm
st100mm*50mm*2.3mm
ウレタン吹付t50
南東端部小学校グラウンド側から 三角屋根の端部がシャープです。
北東側外壁は凹状にカーブしています。
小学校グラウンド側開口はFIX+外開き 透明と熱線遮断フィルム貼り
開口部アルミサッシは三協立山アルミ ARM-Sです。
屋根先端納まり見上げ
北東側壁面
外壁:両面ガラス繊維ネット張りセメント板の上モルタル木ゴテ均し
漆喰調塗料塗布(デラクリート 菊水化学工業 蔵しっく)
小布施駅からのアプローチはこちらが正面になります。
バックヤードは矩形のボリュームとなっています。
西側立面 既存の桜の老木をさけるように開口部があります。
エントランス庇
三角形プランの頂部がエントランスです。
エントランス 公民館からのアプローチがメインになっています。
軒天:杉t30mmw45mm 保護木材塗料塗布 目透かし張り
視聴覚から南側グラウンド方向の眺め
トイレ 多目的室 調査閲覧室
絵本
桜の老木が眺められる部分に絵本スペースがあります。
視聴覚
閲覧席の机・椅子は古谷誠章先生+NASCAによるデザインです。
天井仕上のルーバーは、白染色の杉材45mm*60mm@90mm
全体の約2/3がNC加工による曲線材、残りが直線材となっているそうです。
外壁に面する壁面書架の下部が空調吹き出し口になっています。
床:タイルカーペットt7mm 捨て貼り合板二重貼りt15mm+9mm
鋼製床下地ウレタン吹付t40mmコンクリート直押さえ
床下チャンバーフトコロH約400mm
独立柱と三角形トラスによる屋根構造形式
正三角形と矩形を組み合わせた平面プランの構造形式は、耐震要素を外周部に配置されているようです。
三角形の平面プラン部分の屋根架構は、鉄骨造正三角形グリッドの鉄骨梁が配置されて、12mグリッドの交点に樹形状の鉄骨独立柱が3本あります。
樹形状独立柱3本が局面屋根の開架書庫空間を支えています。
水平力は、主に外周部のブレース架構が負担しているようです。
高い天井の空調方式として、開架書架エリアの空調方式はGHP方式です。
GHP方式空調とは、ガスエンジンでコンプレッサーを駆動し、高効率の冷暖房を実現する空調システムです。
「GHP(ガスヒーポン)」とは、「ガスエンジン・ヒートポンプ・エアコン」の略で、 室外機のコンプレッサーをガスエンジンで駆動し、ヒートポンプによって冷暖房を行う空調システムです。
吹き出し方式は、床チャンバー床吹き出し方式で、輻射効果をねらっているそうです。
天井高さは2100mm~7570mm 曲線天井
樹木状の独立柱が3本あります。
一般部床:タイルカーペットt7mm コンクリート金ゴテ押さえ スラブ厚250mm
東側 閲覧席 自習席
ルーバー受けチャンネル:ST38mm*12mm*1.2mm@900
ルーバー取付金物:st PL t0.8mm曲げ加工
木製ルーバー:杉材 45mm*60mm@90 白染色
ルーバーのすきまから鉄骨H250mm*250mm*9mm*14mm ウレタン吹付t30がみえます。
樹形状鉄骨独立柱:st ウレタン塗装 丸パイプΦ267.4mm*9.3mm Φ190.7mm*5.3mm Φ139.8mm*6.6mm
樹形先端がしぼり加工がほどこされています。
小布施町立図書館 まちとしょテラソ
https://www.town.obuse.nagano.jp/lib/index.html
住所:長野県上高井郡小布施町小布施1491−2