コンクリート打放しデザイナーズマンション|新宿区市ヶ谷|コントゥール市ヶ谷歌坂

【RC賃貸マンション建設】完成直前ルームツアー特集|設計者本人が解説するRCデザイナーズマンション(全10本)

本記事では、新宿区市ヶ谷RCデザイナーズマンションの完成直前着工から298日目(2023年2月撮影)の映像を、今回あらためて編集し、設計者本人による解説付きで公開しています。

建物はすでに完成していますが、RCマンション設計や土地活用をご検討中の方に参考となるよう、設計意図や建物づくりの考え方をご紹介します。

【RC賃貸マンション建設】採光と賃貸面積を両立するトップライトの設計|101号室・完成直前ルームツアー【新宿区市ヶ谷】

設計のポイント

101号室は北側に面し、採光条件が厳しい住戸です。
そこでトップライトを設けて必要な採光を確保しました。
ただし、トップライトは1階から上階まで吹き抜けとなるため、賃貸面積を減らすことにつながります。
そこで高度斜線制限や日影の状況をシミュレーションし、もともと上階に床を設けにくい北西側に配置することで、床面積のロスをできるだけ抑えました。
また、室内のコンクリート壁は単なるデザインではなく、柱の役割を担う耐力壁です。
耐力壁をバランスよく配置することで、構造上必要な安全性を確保しながら、室内の四隅に柱が出ないすっきりした空間を実現しています。
採光、賃貸面積、デザイン、構造を別々に考えるのではなく、一つの計画としてまとめたことが、この住戸の設計上のポイントです。

【RC賃貸マンション建設】コンクリート打ち放しをどう見せる?|新宿区市ヶ谷デザイナーズマンションの設計|2階中廊下

設計のポイント

このマンションでは、お施主様が希望された「コンクリート打ち放し」をできるだけ見せることを、廊下のデザインの基本にしています。
そのため、床はコンクリート金ゴテ仕上げ、壁はコンクリート打ち放し、天井はグレーのフレキシブルボードとし、空間全体を落ち着いたグレーで統一しました。

一方で、エレベーターの操作盤やインターホンなど、廊下に必要な設備機器はどうしても存在します。
そこで、機器をコンクリートの表面から奥に引き込んで納め、できるだけ目立たないようにしています。
階段手すりも既製品をそのまま使うのではなく、建物のデザインに合わせて製作しました。

「見せたいものを見せ、必要なものは目立たせない」。
今回は、この考え方でコンクリート打ち放しの素材感を生かした共用廊下をつくっています。

【RC賃貸マンション建設】コンクリート打ち放しをどう使い分ける?|203号室の設計を現場で解説【新宿区市ヶ谷】

設計のポイント

203号室は、コンクリート打ち放しを生かしながら、断熱性能や使いやすさも考えて仕上げを分けています。

境界壁は構造上必要なコンクリート壁をそのまま打ち放しで見せています。
一方、外壁に面する壁は断熱を施したうえで、ボードクロス仕上げとしています。
すべてをコンクリート打ち放しにするのではなく、建物の条件に合わせて仕上げを使い分けています。

また、キッチン前の壁には白いタイルを使用し、コンクリート打ち放しの無機質な空間の中に、異なる素材を取り入れています。

さらに、2階のこの住戸では、床から天井まで連続する大きなサッシとバルコニーを設けています。
コンクリート打ち放しの素材感だけでなく、窓からの光や外部とのつながりも楽しめる住空間として計画しています。

【RC賃貸マンション建設】北向きの部屋なのに窓が大きい理由|新宿区市ヶ谷デザイナーズマンション204号室・完成直前

設計のポイント

204号室は北側に位置する住戸ですが、住居として必要な採光を確保するため、床から天井まで連続する大きな窓を設けています。
一般的な賃貸マンションでは、北側の住戸は採光条件との関係で窓の計画が難しくなりますが、この建物では敷地条件と法規上の条件を確認しながら、窓の大きさや配置を検討しました。

また、この住戸にはバルコニーを設けていません。その代わり、窓の外に避難のための空地を確保し、必要な場合には避難はしごによって地上へ避難できる計画としています。

デザイン面では、外壁に面する部分は断熱を行い、コンクリート打ち放しを見せられる場所と、仕上げを施す場所を使い分けています。
法規・安全性・断熱・デザインを別々に考えるのではなく、一つの住戸としてまとめて計画していることが、この部屋の設計上のポイントです。

【RC賃貸マンション設計】コンクリート打放し壁にコンセントを付けない理由|遮音性能を守る設計とは【302号室】

設計のポイント

コンクリート打放しの壁は、見た目の美しさだけでなく、建物の性能にも大きく関わっています。

302号室では、隣戸との境界壁をコンクリート打放し仕上げとしていますが、この壁にはコンセントやスイッチボックスを埋め込んでいません。

ボックスを設置するとコンクリート内部に空洞ができ、遮音性能に影響を与える可能性があるためです。

そこで、必要なコンセントは天井や吊戸棚の下に配置し、構造壁には余計な欠損をつくらない計画としています。

一見すると小さな設計上の判断ですが、デザインだけでなく、住戸間の遮音性や建物性能まで考えて計画している点が重要です。

RCマンションでは、構造・性能・意匠はそれぞれ独立したものではありません。

快適な住環境を実現するためには、それらを総合的に考えながら細部まで設計することが大切だと考えています。

RC賃貸マンション303号室|高度斜線制限で生まれた斜め壁を活かす設計|完成直前ルームツアー【新宿区市ヶ谷】

設計のポイント

303号室は、高度斜線制限によって生まれた斜めの壁を、そのままデメリットとして残すのではなく、クロークや設備バルコニーとして有効活用した住戸です。

限られた建築条件の中でも、室内をできるだけ使いやすく計画しています。

また、この住戸にはバルコニーにつながる窓と、床から天井まで伸びる大きなFIX窓という、表情の異なる2つの窓辺があります。

それぞれ異なる光や景色を楽しめることで、ワンルームでも広がりのある空間を感じられるよう工夫しています。

建物は壁式鉄筋コンクリート造を採用しているため、壁が柱の役割を担っています。

そのため、斜め壁も意匠だけではなく、建物の荷重を素直に伝える重要な構造体です。

構造的な合理性を守りながら、法規制による制約を住まいの個性へと変えることを大切に設計しました。

RC賃貸マンション304号室ルームツアー|北向きでも明るい住戸設計とアイランドキッチン|設計者本人が解説【新宿区市ヶ谷】

設計のポイント

304号室は、高度斜線制限や日影規制によって生まれた斜めの壁を、空間の個性として活かした住戸です。

北向きの住戸というと暗い印象を持たれがちですが、この部屋は3階で上階に住戸がないため、屋上設備バルコニーから十分な自然光を取り込める計画としています。

さらに、アイランド型のキッチンを住空間の中心に配置することで、料理をしながら部屋全体を見渡せる開放的なワンルームとなりました。

また、窓先空地は避難経路として必要なスペースですが、この計画では法規を満たすだけではなく、室内にゆとりを感じられる空間として活かしています。

建物は完成するとデザインだけが目に入りますが、その背景には法規制や敷地条件、採光、避難計画など、多くの条件を整理しながらプランニングしています。

この動画では、完成した空間だけでは見えない設計の考え方を現場でご紹介します。

【RC賃貸マンション】完成直前401号室|遮音・断熱・デザインまで、一級建築士が設計意図を現場で解説

設計のポイント

401号室は2階・3階と同じ住戸プランですが、最上階ならではの断熱仕様や、コンクリート打放し仕上げを生かした設計が特徴です。

隣戸との境界壁はコンクリート打放しのままとし、遮音性能を確保するため、コンセントやスイッチを壁に埋め込まず、天井や収納内部へ配置しています。

普段は見えない部分ですが、快適な住環境を維持するための重要な工夫です。

また、バルコニーにはオーダー製作の大判ガラス手すりを採用し、支柱を極力見せないことで、開放感のある外観を実現しました。さらに、道路側から見えるコンクリート打放しの壁を美しく見せるため、設備機器や配管類を壁の裏側へまとめて配置しています。

デザインだけでなく、遮音性・断熱性・メンテナンス性まで考えながら、見えない部分にも配慮して建物全体の品質を高めています。

【RCデザイナーズマンション】402号室完成直前|床面積を最大化する設計を一級建築士が現場で解説

設計のポイント

402号室は最上階ならではの条件を活かしながら、限られた敷地で床面積をできるだけ確保するための設計上の工夫を取り入れています。

外壁や天井には断熱材を施工し、境界壁はコンクリート打放しとして仕上げることで、機能性とデザイン性を両立しました。

また、洗面室にもコンクリート打放しを見せることで、住戸全体で素材の魅力を感じられる空間としています。

さらに、この建物は高度斜線制限や日影規制といった法規制を踏まえ、躯体防水を採用しています。

一般的なアスファルト防水よりもパラペットの立ち上がりを抑えられるため、限られた高さの中で床面積を最大限確保できることが大きな理由です。

同時に、屋上まで連続するコンクリート打放しの外観が実現でき、デザイン面でもすっきりとしたファサードになっています。

法規、収益性、デザインを総合的に考えながら、一つひとつ設計を積み重ねた事例をご紹介しています。

【RCデザイナーズマンション】美しいファサードを実現する設計とは|一級建築士が現場で解説

設計のポイント

建物の外観は、単に見た目を整えるだけではありません。

この建物では、構造上必要な耐力壁と、デザインのために設けた壁を組み合わせることで、コンクリート打放しの美しいファサードを実現しています。

また、その壁の裏側にエアコン室外機や給湯器、給排気ベントなどの設備を配置することで、道路から設備機器が見えないすっきりとした外観となるよう計画しました。

バルコニーのガラス手すりも既製品ではなくオーダー製作とし、中間の支柱をなくした大きなガラス面を採用しています。

さらに、床から浮かせた軽やかなデザインとすることで、コンクリートの重厚感とガラスの透明感が調和する外観を目指しました。

建物の印象は細かなデザインの積み重ねで決まります。

構造、安全性、設備計画、メンテナンス性まで総合的に検討しながら、美しさと機能性を両立させた設計事例をご紹介しています。

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