美しいコンクリート打ちっ放し仕上げは、設計者の情熱と現場の熱意の結晶です。
しかし、優れた賃貸マンション経営は、それだけでは成り立ちません。
事業の成功には、厳しい法的制約の中でいかに収益性、つまり「貸せる面積」を最大化するかという、冷静な戦略が不可欠です。
新宿区市ヶ谷の現場では、2階のコンクリート打設というハイライトを迎えました。
建築家である私自身も職人と共に木槌を握り、最高の品質を追求します。
それと同時に、日影制限という厳しい規制を「タケイ防水」という特殊な工法でクリアし、建物の高さを抑えながら床面積を最大限に確保する、という設計上の工夫を凝らしています。
この記事では、建築家の「情熱」と、事業性を高めるための「緻密な設計技術」。
その両輪が、いかにして資産価値の高いデザイナーズマンションを生み出すのか、その最前線をお見せします。
2階コンクリート打設
新宿区市谷での鉄筋コンクリート造4階建て新築賃貸マンションの建設事例です。
2階部分のコンクリートを打設しました。
コンクリート打ちっ放し仕上げのデザイナーズマンションなので、この建物 最大のイベントです。

土工職人として美しいコンクリート打ちっ放しができることを念じながら型枠を叩きます。
コンクリートがキッチリまわり、型枠と流し込まれたコンクリートの間にはさまった気泡を抜くために、片岡も土工職人の一人として型枠を叩いています。
男の仕事です。
美しいコンクリート打ちっ放しができることを念じながら木槌で一心不乱に叩きます。

3階床 コンクリート打設状況
壁部分の大部分が打ち終わり、床面のバルコニー部分を打設しています。

バルコニー部分の打設状況
この計画では、日影制限による斜線規制があるなかで、建物の床面積を最大限確保しようとしています。
そのため、壁が斜めの部分があります。壁が斜めの部分があるということは、途中階に下の階が居室となるバルコニーが出てきます。
高さ規制が非常に厳しいなかで最大限の床面積を確保するため、防水パラペットという高さに関係する防水納まりをタケイ防水躯体防水方式とすることで、床面積の最大化に寄与するようにしています。
タケイ防水では、コンクリートに薬液を混ぜてコンクリート打設します。
そのため、防水が必要な面とその他の部分では見た目は変わりませんが、コンクリートの成分が違います。
防水部分のコンクリートとその他の床や壁のコンクリートが異なるので、流し込むコンクリートの場所を分けながらコンクリート打設する細心の注意が必要な作業になります。