鉄筋コンクリート造賃貸マンション建設事例 4階床構造設計者による配筋検査

【建築家による高級賃貸】新宿区市ヶ谷デザイナーズマンション設計監理|158日目 法的制約の「斜壁」を構造強度に変える、壁式構造と専門家の配筋検査

日影規制や高度斜線制限によって生まれる「斜めの壁」。
これは都市部のマンション計画において、単なるデザイン上の制約と捉えられがちです。
しかし、私たちの設計では、これを建物の強さを生み出す積極的な要素として活用しています。
新宿区市ヶ谷の現場では、「壁式構造」を採用することで、この斜壁そのものを柱や梁の役目を果たす「構造体」として計画。法規制をクリアするだけでなく、建物の耐震性にも貢献させています。
今回は、その要となる4階床の配筋検査の様子です。
設計監理者である私に加え、専門の構造設計者も立会い、複雑な鉄筋の納まりを二重の目で厳しくチェックします。
この記事では、困難な課題を設計力で乗り越え、目に見えない部分の品質をいかにして確保していくか、その最前線をお見せします。

4階床 構造設計者による配筋検査

新宿区市谷での鉄筋コンクリート造4階建て新築賃貸マンションの建設事例です。

4階 床 コンクリート打設前に配筋検査を行いました。

鉄筋コンクリート造賃貸マンション建設事例 4階床構造設計者による配筋検査

配筋の図面照合確認。
右が構造設計者のひばり建築設計さんの構造設計者
左が小川建設さんの現場監督です。

鉄筋コンクリート造賃貸マンション建設事例 4階床構造設計者による配筋検査

4階 屋上部の北東端は両面の壁が日影規制と高度斜線制限の影響で斜めの壁になっています。
この建物の構造形式は鉄筋コンクリート造壁式構造ですので、この斜め壁が柱梁の役目を果たしています。
そのため、雨仕舞の屋根だけでなく、構造上意味のある壁として、計画配置されています。

鉄筋コンクリート造賃貸マンション建設事例 4階床構造設計者による配筋検査

東面の傾斜壁

鉄筋コンクリート造賃貸マンション建設事例 4階床構造設計者による配筋検査

壁式構造の壁の上から見た内部の写真です。屋根面から床面まで鉄筋がガッツリ組まれています。ここにコンクリートを流し込んで硬化後型枠を脱型するとコンクリートの壁ができます。

鉄筋コンクリート造賃貸マンション建設事例 4階床構造設計者による配筋検査

北東部斜壁の納まりと垂直の梁との鉄筋の定着について話し合っています。

鉄筋コンクリート造賃貸マンション建設事例 4階床構造設計者による配筋検査

402号室のバルコニーから北側の眺めです。

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